
【基本情報】
名称 | インド共和国 / Republic of India / Bharat Ganrajya |
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面積 | 328万7,590㎢(世界第7位) |
人口 | 14億5,093万人(2024年推定) |
首都 | ニューデリー / New Delhi |
独立 | 1947年8月15日(イギリスより独立) |
行政区分 | 28州と8連邦直轄地 |
時差 | 日本との時差 -3時間30分(インド標準時 IST) |
公用語 | 憲法で22言語が公認、公用語はヒンディー語と英語。他に多数の地域言語が存在。 |
通貨 | インドルピー (₹ / Rupee) |
国旗 | サフラン(勇気と犠牲)、白(平和と真実)、緑(繁栄と成長)の三色旗。中央に「チャクラ」を配置。 |
宗教 |
ヒンドゥー教徒 79.8% イスラム教徒 14.2% キリスト教徒 2.3% シク教徒 1.7% 仏教徒 0.7% ジャイナ教徒 0.4%(2011年国勢調査) |
【インドという国の成り立ち】
紀元前1500年頃 | インダス文明(モヘンジョダロ、ハラッパー)が栄える。 |
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前期ヴェーダ時代 (紀元前1500~1000頃) | 中央アジアからアーリア人が移住、ドラヴィダ系民族を支配し定住。 |
後期ヴェーダ時代 (紀元前1000~600頃) | ガンジス川流域に拡大し部族国家成立。バラモン教・カースト制度が形成。 |
紀元前600頃~ | 多くの王国が興亡、仏教やジャイナ教が誕生。マウリヤ朝のアショーカ王の時代に仏教が広がる。 |
グプタ朝 (4~6世紀) | インド古典文化の黄金期と呼ばれる。 |
10世紀以降 | イスラム勢力が侵入、13世紀にデリー・スルタン朝成立。以降ムガル帝国が繁栄。 |
15世紀以降 | ヨーロッパ勢力が進出、イギリス東インド会社が影響力を拡大。 |
1858年 | セポイの反乱後、イギリスが直接統治を開始。 |
1947年 | ガンディーやネルーらの独立運動により、インドとパキスタンが分離独立。 |
【通貨・両替・チップ】
通貨 | インドルピー (₹)。紙幣: ₹10, ₹20, ₹50, ₹100, ₹200, ₹500。 硬貨: ₹1, ₹2, ₹5, ₹10。破損紙幣は受け取り拒否される場合あり注意。 |
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両替 | 国際空港・主要都市の銀行や両替所で日本円・米ドルから両替可能。両替証明書は再両替時に必要。闇両替は違法。地方都市では両替が難しいため事前準備が必要。 |
クレジットカード・ATM | 都市部では主要カード利用可能。ATMも普及。一度に引き出せる額に上限あり。手数料200~300ルピー程度。 |
チップ |
インドでは、チップの習慣があります。 現地インド人もチップを支払っていますが、いくら払うのか、は具体的に決まっていません。 チップは「感謝の気持ちをお金にして渡す」ものです。以下を目安にお支払い頂けると幸いです。 ★駅のポーター(荷物運び):50RS~100RS ★空港―ホテル間での送迎タクシー:50RS~100RS ★ホテルのポーター(荷物運び):30RS~50RS ★レストラン(サービス税が含まれる):お会計の5-10%前後。またはおつりの細かいお金全部。 ★観光ガイド:500RS ★ツアーの場合 運転手のチップ:1名様1日あたり500RS目安 2名様以上の場合 200RS/1名様×ご旅行者様人数 |
インド査証(ビザ)について
インドに入国する外国人は、観光・商用・就労・留学などすべての目的でビザが必要です。
日本国籍を含む多くの国の国民にはビザ免除はなく、必ず事前に査証を取得しなければなりません。
短期旅行では、オンラインで取得可能な e-VISA(電子ビザ) が最も一般的です。
- 観光ビザ(Tourist Visa):30日/1年/5年有効。マルチプル入国可。
- ビジネスビザ(Business Visa):商用目的。6か月~1年有効。
- 就労ビザ(Employment Visa):インド国内での就労に必要。最長5年。
- 学生ビザ(Student Visa):留学目的。就学期間に応じて発給。
- 医療ビザ(Medical Visa):治療目的。60日~短期滞在。
- 申請方法:インド政府公式サイトからオンライン申請(写真・パスポートコピーをアップロード)。
- 対象目的:観光・ビジネス・医療。
- 有効期間:観光30日(ダブル)、1年/5年(マルチプル)。ビジネス1年、医療60日。
- 入国可能空港:デリー、ムンバイ、チェンナイなど主要30空港+5港。
- 費用:国籍や時期により異なる(観光30日で25USD前後~)。
- 残存有効期間6か月以上のパスポート(査証欄2ページ以上余白要)。
- 顔写真データ(背景白)。
- パスポート顔写真ページのスキャンデータ。
- クレジットカード(申請料支払い用)。
- 必ず渡航前に取得(空港到着後のアライバルビザ制度は廃止済)。
- e-VISAは出発の4日前までに申請が必要。
- ビザ料金は返金不可。
- 滞在日数を超過すると罰金・再入国禁止のリスクあり。
- 宗教活動・報道活動などには特別ビザが必要。
まとめ:
日本人を含む外国人は観光でも必ずビザが必要。短期旅行では e-VISA(30日観光ビザ) が便利。
長期滞在や就労・ビジネス目的の場合は、大使館を通じての通常ビザ申請が必要です。
申請はオンラインで簡単ですが、余裕を持った準備がおすすめです。
【概要】
インド国内での移動手段には、航空便から鉄道、バス、タクシー、リキシャまで多様な選択肢があります。
利用する交通手段によって、快適さ・料金・所要時間が異なるため、目的に応じた使い分けが必要です。
以下に代表的な交通手段を紹介します。
国内線(飛行機)
・主要都市間の移動に便利。
・所要時間は短く、鉄道よりも快適。
・LCC(格安航空会社)も多く運航。
・遅延やキャンセルが発生することもあるため余裕を持ったスケジュールが必要。
鉄道
・インド旅行の代表的な交通手段。
・長距離移動に適し、寝台列車も利用可能。
・オンライン予約が可能(IRCTC公式サイト/アプリ)。
・観光列車も存在するが人気が高く事前予約が必要。
長距離バス
・州営バス、民間バス会社が運行。
・寝台バスもあるため夜行移動に便利。
・料金は安価だが、快適さは鉄道に劣る場合がある。
メトロ(地下鉄)
・デリーやバンガロールなど大都市で整備。
・清潔で安全、観光客にも利用しやすい。
・プリペイドカードを利用すると便利。
タクシー
・都市部ではアプリ配車(Uber, Ola)が普及。
・料金はメーター制または交渉制。
・夜間の利用は注意が必要。
オートリキシャ(三輪タクシー)
・都市部の短距離移動に便利。
・料金は交渉制が多い。
・メーター付きの地域もあるが観光客料金に上乗せされることもある。
サイクルリキシャ(人力車)
・観光地や旧市街で利用可能。
・短距離移動に向いている。
・料金は交渉制。
インドの気候について(概要)
インドは国土が広大で地域によって気候差が大きい国ですが、北インドを中心とした旅行では、季節ごとに特徴的な気候条件があります。
旅行計画を立てる際には、気温や降水量、湿度などの気象要因に加え、鉄道や航空便への影響も考慮することが重要です。
特にインドでは、夏季の猛暑、雨季のモンスーン、冬季の霧や寒さといった季節特有の気候により、観光や移動に制約が生じる場合があります。
そのため、時期に応じた服装・持ち物・スケジュールの余裕が必要となります。
北インドでは、この時期は日中の気温が40℃を超えることも珍しくないほどの猛暑となります。
日差しが強く、屋外観光は体力的に負担が大きくなるため、午前中や夕方以降に観光を行い、
日中はエアコンの効いたカフェやレストランなどで休憩を取ることが望ましいです。
熱中症や脱水症状を防ぐため、水分補給をこまめに心がけ、日程にも十分な余裕を持たせることをおすすめします。
この時期はモンスーンの影響を受け、1日に数回スコールが降るほか、湿度が高く蒸し暑い気候が続きます。
雨により洪水や虫の増加もあるため、防虫対策が必要です。また、雨天の影響で鉄道の沿線で土砂崩れが発生し、列車が遅延する場合もあります。
観光や移動のスケジュールには予備日を設け、急な天候変化にも対応できるようにしておくことが重要です。
モンスーンが明け、比較的過ごしやすい気候となり、インド観光に最も適したシーズンです。
気温は穏やかになり、日中は穏やかな暖かさで、朝晩は涼しさと快適さを感じることができます。
降水量も少なく、観光や移動への影響も比較的少ないため、世界遺産巡りや都市間移動を含む旅行に適しています。
ただし、1月下旬〜2月下旬にかけて朝晩の冷え込みが強まり、早朝観光や長距離移動時には防寒対策が必要になります。
【概要】
インドは「祭りの国」と言われるほど、一年を通して大小さまざまな祭典が催されます。
宗教や地域ごとに異なる祭りがあり、ホーリーやディワリといった祭典は多くの旅行者を魅了します。
旅行日程と重なる場合は、ぜひ祭典の雰囲気を体験してみるのもおすすめです。
ただし、祝祭日当日は観光地や商店が休業になる場合もあるため、スケジュールには注意が必要です。
共和国記念日 (Republic Day) – 1月26日
1950年1月26日、インド憲法が施行され共和国が成立した日を祝います。
この日には首都デリーの「ラージパト通り(Rajpath)」で大規模な軍事パレードが行われ、
多くの観光客や市民が見物に訪れます。インド全土でも愛国心を示すイベントが開催されます。
ホーリー (Holi) – 3月頃
「色の祭り」として有名な春を迎えるお祭り。参加者が色とりどりの粉や色水を投げ合い、
街全体がカラフルに染まります。インドに訪れる外国人観光客にとっても人気が高く、
参加しやすくインドの活気を感じられる一大イベントです。
独立記念日 (Independence Day) – 8月15日
1947年8月15日、イギリスからインドが独立を果たした日を祝います。
首都デリーのレッドフォート(赤い城)で盛大な式典が行われ、首相が国旗を掲揚し演説を行います。
全国各地で学校や公共施設に国旗が掲げられ、愛国心を示すイベントが開催されます。
ダシャラ (Dussehra) – 9〜10月頃
ラーマ王子が悪魔ラーヴァナを倒した物語をテーマにした勝利を祝う祭り。
各地で大きなラーヴァナ像が作られ、最終日には盛大に燃やされます。
ヒンドゥー教徒にとって重要な祭典であり、観光客にも見応えのあるイベントです。
ディワリ (Diwali) – 10〜11月頃
「光の祭典」と呼ばれるディワリは、ヒンドゥー教最大のお祭りの一つ。
街中や家庭がランプやキャンドルで彩られ、夜には花火が打ち上げられます。
新年を迎えるお祝いの意味もあり、インド全土で盛大に祝われます。
インド旅行における持ち物のご案内
インド旅行では気候の違いや衛生環境、観光スタイルに応じて持ち物の準備が必要です。
下記のリストを参考に、快適で安全な旅行ができるようご準備ください。
パスポート・ビザ
有効期限が十分に残っているパスポートおよび観光ビザが必要です。
出発前にビザの有効期限を確認し、コピーを別途携帯すると安心です。
航空券・旅行書類
航空券(Eチケット控え)、宿泊確認書、現地連絡先などの書類一式を準備しておくことをおすすめします。
クレジットカード・現金
国際ブランド(VISA, Mastercard, American Express)のクレジットカードを準備。
都市部ではカード利用可能ですが、地方では現金(インドルピー)が必要となるため、少額紙幣も用意してください。
衣類
季節に応じた服装を準備。夏は薄手の衣服、冬は防寒具が必要です。
寺院見学の際は肌の露出を避けるため、長袖やストールを持参すると便利です。
変換プラグ・電源アダプター
インドの電圧は220V、周波数50Hz。プラグはC型・D型・M型が主流です。
マルチタイプの変換プラグや携帯充電用アダプターを準備すると安心です。
カメラ・スマートフォン
観光の記録用に必須。充電器や予備バッテリー、メモリーカードなども準備しましょう。
常備薬・衛生用品
整腸剤や風邪薬など常備薬を持参。衛生環境の違いに備え、マスク、ハンドジェル、
ウェットティッシュなどもあると安心です。
その他便利品
折りたたみ傘、懐中電灯、虫除けスプレー、帽子、サングラス、携帯食料などもあると便利です。